カルシウムの1日あたりの摂取基準量とその作用・働き、および筋力トレーニングやダイエットにおける関わりについて解説します。
目次
カルシウムとはどんな物質?
カルシウム(新ラテン語: calcium[1]、英: calcium [ˈkælsiəm])は原子番号20番の元素である。元素記号はCa。原子量は40.08。第2族元素、アルカリ土類金属、金属元素のひとつ。
ヒトを含む動物や植物の代表的なミネラル(必須元素)である。人体の構成成分としてのカルシウムは、成人男性の場合で約1キロを占める。おもに骨や歯としてヒドロキシアパタイト(Ca5(PO4)3(OH))の形で存在する。
カルシウムの作用と働き
カルシウムは人間の体内には体重1kgあたり10~20g存在し、その多くは骨格としてヒドロキシアパタイトの形で貯留されています。このほかに、筋肉や血液中にもイオンとして存在しています。
カルシウムは、以下のような作用・働きを持ちます。
①骨の形成
②細胞壁の安定化
③細胞膜の安定化
④染色体の構造維持
⑤細胞内の情報伝達
ミネラルとは?
ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウム・リンは多量ミネラル、鉄・亜鉛・銅・マンガン・ヨウ素・セレン・クロム・モリブデンは微量ミネラルとして、厚生労働省により基準が設定されています。
カルシウムの不足と過剰摂取
カルシウムが不足すると?
カルシウムが不足すると骨や歯が弱く(脆く)なります。また、このほかに筋肉の痙攣が引き起こされることも知られています。
カルシウムを過剰摂取すると?
通常の食事でカルシウムの過剰摂取が起こることはありませんが、過剰になると高カルシウム尿症・高カルシウム血症・軟組織(腱など)の石灰化が引き起こされることが知られています。また、鉄・亜鉛といった他のミネラル分の摂取の阻害要因となります。
カルシウムとトレーニング
カルシウムは筋力トレーニングの対象となる筋肉(骨格筋)の基盤となる骨格の形成に重要な物質ですので、トレーニングの食事の基礎として、不足しないようにすることが大切です。
カルシウムが多く含まれる食品
①干しエビ
干しエビ100gにはカルシウムが約7100mg含まれます。
干しエビ100gあたりのビタミン・ミネラル
ビタミンA 14μg
ビタミンE 2.5mg
ビタミンB1 0.1mg
ビタミンB2 0.19mg
ナイアシン 4.3mg
ビタミンB6 0.19mg
ビタミンB12 10.5μg
葉酸 46μg
パントテン酸 0.72mg
ナトリウム 1500mg
カリウム 740mg
カルシウム 7100mg
マグネシウム 520mg
リン 990mg
鉄 15.1mg
亜鉛 3.9mg
銅 5.17mg
マンガン 3.93mg
②煮干し
煮干し100gにはカルシウムが約2200mg含まれます。
煮干し100gあたりのビタミン・ミネラル
ビタミンD 18μg
ビタミンE 0.9mg
ビタミンB1 0.1mg
ビタミンB2 0.1mg
ナイアシン 16.5mg
ビタミンB6 0.28mg
ビタミンB12 41.3μg
葉酸 74μg
パントテン酸 1.81mg
ナトリウム 1700mg
カリウム 1200mg
カルシウム 2200mg
マグネシウム 230mg
リン 1500mg
鉄 18mg
亜鉛 7.2mg
銅 0.39mg
③チーズ
プロセスチーズ100gにはカルシウムが約630mg含まれます。
プロセスチーズ100gあたりのビタミン・ミネラル
ビタミンA 260μg
ビタミンE 1.1mg
ビタミンK 2μg
ビタミンB1 0.03mg
ビタミンB2 0.38mg
ナイアシン 0.1mg
ビタミンB6 0.01mg
ビタミンB12 3.2μg
葉酸 27μg
パントテン酸 0.14mg
ナトリウム 1100mg
カリウム 60mg
カルシウム 630mg
マグネシウム 19mg
リン 730mg
鉄 0.3mg
亜鉛 3.2mg
銅 0.08mg
※数値は「食品成分データベース(文部科学省)」を参照しています。
カルシウムの1日の摂取基準量
「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によれば、カルシウムの1日あたりの摂取基準量(推奨量)は成人男性で約650~800mg、成人女性で約650mgとされています。
必須ミネラル・ビタミンの個別解説記事の一覧
必須ミネラル
カリウム|カルシウム|ナトリウム|マグネシウム|リン|鉄|亜鉛|銅|ヨウ素|マンガン|セレン|クロム|モリブデン
必須ビタミン
ビタミンA|ビタミンB1|ビタミンB2|ビタミンB3(ナイアシン)|ビタミンB5(パントテン酸)|ビタミンB6|ビタミンB7(ビオチン)|ビタミンB9(葉酸)|ビタミンB12|ビタミンC|ビタミンD|ビタミンE|ビタミンK
トレーニングに有効なタンパク質食材
筋力トレーニング後の食材として欠かせないのが高タンパク質・低カロリーな肉類・魚介類です。
そして、常にトレーニングに有効な食事を摂取するためには、日によって品質にばらつきのないよう、あらかじめ品質を確認した食材を冷凍ストックしておくといった工夫が有効的です。
▼具体的なタンパク質食材例
食事・栄養に関する記事
筋力トレーニングと食事・栄養に関する情報については、下記の記事をご参照ください。