ヨウ素の1日あたりの摂取基準量とその作用・働き、および筋力トレーニングやダイエットにおける関わりについて解説します。
目次
ヨウ素とはどんな物質?
ヨウ素(ヨウそ、沃素、英: iodine)は、原子番号 53、原子量 126.9 の元素である。元素記号は I。あるいは分子式が I2 と表される二原子分子であるヨウ素の単体の呼称。
体内で甲状腺ホルモンを合成するのに必要なため、ヨウ素は人にとって必須元素である。人体に摂取、吸収されると、ヨウ素は血液中から甲状腺に集まり、蓄積される。なお、このヨウ素の吸収はゴイトロゲンと呼ばれる食品群や化学物質などにより阻害されることに注意が必要である。
ミネラルとは?
ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウム・リンは多量ミネラル、鉄・亜鉛・銅・マンガン・ヨウ素・セレン・クロム・モリブデンは微量ミネラルとして、厚生労働省により基準が設定されています。
ヨウ素の作用と働き
ヨウ素は人間の体内に約10mg含まれ、甲状腺ホルモンの主成分としての働きを持ちます。また、脂質代謝やタンパク質合成にも関与します。
ヨウ素は、以下のような作用・働きを持ちます。
①甲状腺ホルモンの構成要素
②脂質代謝に関与
③タンパク質合成に関与
④成長ホルモンに関与
ヨウ素の不足と過剰摂取
ヨウ素が不足すると?
ヨウ素が不足すると、ヨード欠乏症として甲状腺腫・甲状腺機能低下症などが引き起こされることが知られています。
ヨウ素を過剰摂取すると?
ヨードの過剰摂取により、甲状腺機能亢進症・甲状腺機能低下症が引き起こされることが知られています。
ヨウ素とトレーニング
ヨウ素は筋肉合成=タンパク質合成に深く関わるミネラルなので、筋力トレーニングに重要です。
ヨウ素が多く含まれる食品
あおさ(海藻類)
ヨウ素は「あおさ|ヒトエグサ」に代表される海藻類に多く含まれています。
アオサは、アオサ目アオサ科アオサ属に属する緑藻の総称ですが、一般的に「あおさのり」と呼ばれるものはアオノリ属を除くアオサ属です。現在、食用としては代用種であるヒビミドロ目ヒトエグサ科ヒトエグサ属に属するヒトエグサが多く用いられています。
スポーツ・トレーニング・フィトネス分野などでもアオサに含まれる有効成分は着目されています。
▼引用記事
あおさ100gあたりのビタミン・ミネラル
ビタミンA 220μg
ビタミンE 1.1mg
ビタミンK 5μg
ビタミンB1 0.07mg
ビタミンB2 0.48mg
ナイアシン 10mg
ビタミンB6 0.09mg
ビタミンB12 1.3μg
葉酸 180μg
パントテン酸 0.44mg
ビタミンC 10mg
ナトリウム 3900mg
カリウム 3200mg
カルシウム 490mg
マグネシウム 3200mg
リン 160mg
鉄 5.3mg
亜鉛 1.2mg
銅 0.8mg
マンガン 17mg
※数値は「食品成分データベース(文部科学省)」を参照しています。
ヨウ素の1日の摂取基準量
「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によれば、ヨウ素の1日あたりの摂取基準量(推奨量)は成人男性で約95µg、成人女性で約95µgとされています。
必須ミネラル・ビタミンの個別解説記事の一覧
必須ミネラル
カリウム|カルシウム|ナトリウム|マグネシウム|リン|鉄|亜鉛|銅|ヨウ素|マンガン|セレン|クロム|モリブデン
必須ビタミン
ビタミンA|ビタミンB1|ビタミンB2|ビタミンB3(ナイアシン)|ビタミンB5(パントテン酸)|ビタミンB6|ビタミンB7(ビオチン)|ビタミンB9(葉酸)|ビタミンB12|ビタミンC|ビタミンD|ビタミンE|ビタミンK
トレーニングに有効なタンパク質食材
筋力トレーニング後の食材として欠かせないのが高タンパク質・低カロリーな肉類・魚介類です。
そして、常にトレーニングに有効な食事を摂取するためには、日によって品質にばらつきのないよう、あらかじめ品質を確認した食材を冷凍ストックしておくといった工夫が有効的です。
▼具体的なタンパク質食材例
食事・栄養に関する記事
筋力トレーニングと食事・栄養に関する情報については、下記の記事をご参照ください。