大胸筋(pectoralis major)の構造・作用と起始停止および支配神経を解説します。
大胸筋(だいきょうきん)は、胸部の筋肉のうち、胸郭外側面にある胸腕筋のうち、鎖骨、胸骨と肋軟骨(第2~第7前面)、腹直筋鞘の3部を起始とし、上外方に集まりながら、上腕骨の大結節稜に停止する。
大胸筋を鍛える筋力トレーニング法には多くの種目が存在する。最も手軽で一般的なのはプッシュアップ(腕立て伏せ)であり、バーベルを使ったベンチプレス、ダンベルを使ったダンベル・フライなどもよく知られている。身体前面に位置し、もっとも目立つ筋肉の一つであることからボディビルなどでは重要視される筋肉の一つ。
大胸筋の構造
大胸筋は、筋力トレーニングにおいては上部・中部(内側)・下部に部位わけされます。
大胸筋の作用
大胸筋の作用は以下のとおりです。
肩関節の水平内転
肩関節の水平内転とは腕を胸の前で閉じる動作です。なかでも、大胸筋中部(内側)が強く関与します。
肩関節の屈曲
肩関節の屈曲とは腕を前に上げる動作です。なかでも、大胸筋上部が強く関与します。また、この作用においては三角筋前部と協働関係にあります。
肩関節の内転
肩関節の内転とは横に上げた腕を下ろす動作です。なかでも、大胸筋下部が強く関与します。また、この作用においては上腕三頭筋長頭と協働関係にあります。
肩関節の内旋
肩関節の内旋とは肘を曲げた状態で内側に捻る動作です。また、この動作においては肩甲下筋と協働関係にあります。
大胸筋が関与する動作
大胸筋が関与する動作は具体的に、腕を押し出したり閉じたりする動作に関与しており、日常では物を押す動作で多用されます。
大胸筋の起始停止
大胸筋の起始停止は以下のとおりです。
起始
鎖骨・胸骨・第2~7肋軟骨・腹直筋鞘
停止
上腕骨の大結節稜
大胸筋は鎖骨、胸骨、肋軟骨の前側と腹直筋の肋骨側から起始し、上腕骨の上方に位置する大結節稜に停止しています。
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大胸筋の支配神経
大胸筋の支配神経は以下のとおりです。
胸筋神経(外側胸筋神経および内側胸筋神経)
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大胸筋の代表的トレーニング種目
大胸筋が関与する代表的なトレーニング種目は以下の通りです。
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執筆者情報
上岡岳
アームレスリング元日本代表
ジムトレーナー・生物学学芸員
JAWA日本アームレスリング連盟常任理事|レフリー委員長・広報広報部長
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